私が農業に興味を持つきっかけとなったアオニサイファームのレジェンド(祖父)は、今年91歳ですが、とにかく元気でパワフルです!
毎日作業着姿でさまざまな仕事をこなします。野菜の栽培、芝の生産、ブルーベリーの栽培、家の木々の剪定・・・日中に休んでいるところを見たことがないくらい。
1 年中を通して働いています。
そんな祖父の農業歴は約70 年。実家の養蚕業をを引き継いだのが祖父の仕事の始まりでした。
養蚕業とは、ご存知のとおりカイコ(蚕)を飼い、その繭から生糸(絹)を作る産業です。実家ではそのカイコ(蚕)が食べる桑の葉も栽培しており、現在のブルーベリー農園の場所は元々はその桑畑でした。
アオニサイファームの本拠地つくば市上郷は養蚕業が盛んで、養蚕市場があり、かつては他県からも業者が集まり賑わっていました。しかし日本の養蚕業は、中国が台頭してきたこともあり衰退していきます。
そんな中、つくば市では今から約30年前から「芝」生産に注力し、日本では珍しい芝の特産地になっていきます。ちょうどバブル期で、日本全国でゴルフ場開発が行われたことが背景にありました。その流れで祖父の桑畑も芝畑へと転換しました。
つくば市は芝の生産日本一の町になり、「芝と言えばつくば」、という「つくばブランド」が確立されたのです。
その後、農家の高齢化等もあり、つくばの芝産業は低迷していきますが、祖父は今でも毎年、丁寧に芝を生産し続けています。
つくばで約30年、芝を生産し続ける祖父は、まぎれもない「芝のスペシャリスト」です。
アオニサイファームで私は、祖父の芝生産の技術を受け継ぎます。
つくばの芝生産を再び盛り上げるため、さまざまな取り組みを打ち出していくつもりです。
そんな覚悟を抱いて見る祖父の仕事姿は、ほんとうにまぶしくて偉大な存在だな・・・と、日々感じます。
いつからか私は、祖父の姿を写真に撮るようになりました。広大な青空の下、広いファームの中で男二人、シャッター音だけが響く時間があります。
なかなか独特な時間ですが、祖父がトラクターを運転する真剣な表情、生育状況を確認する背中、顔と手に深く刻まれた皺・・・何枚撮っても、飽き足りることはありません。
アオニサイファームのインスタグラムでは、私が撮った祖父の写真をどんどん投稿していきます。
カメラは決して得意ではありませんが、そのカッコイイ姿をとにかく記録したいのです。
アオニサイファームのレジェンド!!!
アオニサイファーム代表。京都でブルーベリー農園立ち上げに携わったことから農業に取り組み始め、2020年、妻の実家・つくば市でアオニサイファームを設立。ブルーベリー観光農園オープンへの第1歩を踏み出す。