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2022.10.31

【茨城県つくば市豊里】JA職員の會原亮太さん、岡田祐司さんが考える、 農業に関わる非農家の立場からみたつくばの農業について

JAつくば市

つくば市の農業を支える立場のJAつくば市。今回はつくば市の農業を身近に見ている會原さん岡田さんから、JAつくば市の役割や課題を聞いてきました! (聞き手/アオニサイファーム取材班・吉成 香貫花)

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人物紹介

會原あいはら亮太りょうたさん(JAつくば市職員)[左]

美容師や飲食店の経験後、地域貢献やカリフラワー農家に会ってみたい思いからJAに入社。営農部直販課で、直売所の管理を中心に農家さんに営農指導を行う。

岡田おかだ祐司ゆうじさん(JAつくば市職員)[右]

地元育ちで、地域貢献を目的にJAに入社。西部営農経済センターで、農家さんの営農サポートを行う。営農技術指導士、農業経営診断士、農産物検査員取得。

——インタビュー宜しくお願いします! 初めにJA(農業協同組合=農協)について教えてください。JAつくば市さんはJAのどのような立ち位置におられますか。

岡田:
JAって色々なところで聞きますよね。JAの規模では、JA中央会→JA全農(全国)→JA全農(都道府県)→JA(市町村)でなっています。私たちJAつくば市は市町村くくりの組織です。つくば市にはJAつくば市とJAつくば市谷田部がありますね。
我々は営農指導であったり、部会や直売所の管理を行っています。農業をやりたい!と来てくれる方はいるんですけど、こっちでは土地の用意はできないんですよ。そこは行政が担当しているので、JAに来れば農業がすぐできるわけではないので注意してもらいたいですね。

JAつくば市

——JAって農家だったら誰でも利用できるのですか。

岡田:
共済や金融関係などは、農家さんだからとかは関係なく誰でも利用できます。農家さんにはJAの組合員になってもらうとJAの利用の幅が広がります。例えば組合員さんになってもらうと、部会を作ること・参加することができます。部会とは作物ごとに組織されている三体のことですね。部会は地域の特色が表れていますね。例えば芝部会はJAつくば市、JAつくば市谷田部にしかなく、芝生産量1位のつくば市ならではの部会なんですよね。それぞれの地域の産地によって部会の有無があります。

——なるほど、部会組織があるのですね。JAさんでは部会組織に対してどのような働きをしているのですか。

會原:
部会は組合員さん間で作ってもらうのですが、自分たちは部会組織の管理に近いですね。イメージは部活の顧問みたいな立ち位置です。

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——部会組織は部活みたいな感じなんですね! 現在お二方が感じている部会組織の課題はありますか。

岡田:
部会の組合員さんも高齢化問題に直面していて、後継者不足ですね。芝部会もどんどん高齢化で人がやめてしまって、産地の継続が難しくなっています。僕らとしてもつくばは芝の生産量1位で、産地として頑張ってほしい部分ではありますよね。

會原:
現在のニーズにマッチしてない点ですかね。昔は地域の中小農家さんが作物を集めて所得を向上させていこうってことで部会組織が成り立っていました。現在は若手の農家さんが大規模にかつ自分で販路開拓しているので、部会に入るメリットが小さくなっています。加えて既存の部会で新しいことをするのが難しいこともあり、若手農家さんが部会組織に入らなくなっていますね。
 

——たしかに… 現在は大規模かつ自分で販売している若手の農家さんが多いイメージですね。
今後農家さんにJAを利用してもらうにはどうしたらいいと考えますか。

岡田:
部会に入る以外の使い方もできるかなって思います。例えば肥料や機械の購入であったり。JAで購入したほうがお得な場合もあるので。JAを全く使わないのではなく、うまく使ってほしいなって思いますね。

會原:
あとJAつくばでは、『ネギプロジェクト』を行っています。これは若手のネギ農家さんを集めて、機械の貸し出しや研修会を行うサポートをしています。JAでもこのような新しい取り組みをしているので、『農協一択』や『農協』を全く使わないではなく、僕もJAをうまく使ってほしいなって思いますね。

——部会に入ることだけじゃないJAの使い方もあるってことですね。

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——実際に農家さんとお話しする機会が多いと思いますが、會原さんと岡田さんは将来農家になりたいと考えたことはありますか。理由もあれば教えてください。

會原:
アオニサイファームのように農業と何か掛け合わせてやるのは面白そうですけど、寡黙に農業をやるのは僕にはできないかなって思います。理由としては働き方の違いですかね。定額でもらえるか、ハイリスクハイリターンを選ぶか。農業を目的として働きたいのか、それとも手段として働きたいのかも重要だと思います。目的として働くならいいと思うけど、生活のための手段としてなら僕は選ばないですね。

岡田:
僕も老後にやるってなるなら面白そうですけど、今生活のためにやりたいかといわれるとうーんって感じかな。農作物の値段は量と供給量の影響が大きいですよね。お天気栽培って言われますし。モチベーションを保つのが難しそうだなって思いますね。作物の値段はJAで値段を決めるわけではなく、市場で決められています。だから値段の安定は難しいですよね。海外農家のストライキや、テレビでダイエットに効くと放送されるだけで値段変動しますからね。

——たしかに! 農業を目的で始めるのか、農業を手段として行うか… 農業を始めようとしている方にも自分はどっちなのか考えた方がいいのかなって思いました。農業を行っていないけど、身近で見ているからこその意見だなって思いました。

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——JA職員ならではのやりがいや面白さってありますか。

會原:
サービス業の方が感じるやりがいや喜びに近いかもしれないですね。この仕事で知り合いのおじいちゃんと改めて繋がれるとか。そういうのは面白いですね。

岡田:
農家さんの家に訪問することがあるんですけど、農家さんもJAです~っていうと快く迎え入れてくれるんですよ。地元密着のアットホームな雰囲気がJAならではかなって思います。

——つくばの農業に対する課題や期待することはありますか。

岡田:
直近の課題が後継者かな。10年後には様変わりすると思うんで。当たり前のものを作るよりは何かに特化したものを作った方がよくて、そこに力入れられたと思います。普通の作物を普通に売るのでは難しいので付加価値を作り単価を上げるのがいいと思いますね。

會原:
つくばに若くて新しい農家さんたくさんいるけど、つくばは研究機関もあって大学生とも交流があって最先端のことやっているなと感じます。つくばってカフェが多いし、カフェとかアパレルとか農業をベースに色々なことができるんじゃないかな。今の農家さんっておしゃれじゃないですか? JAもそこに参入できたらなって思います。
 あと産地化の継続を課題に挙げたときに大規模農家が増えていると言ったのですが、僕は同じ作物を作る大規模農家が多く集まればそれだけで産地になれると考えています。今後つくばで新たな産地の形成もできるのではと期待しますね。

——付加価値を上げて、産地化していく! これから楽しみですね!

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——アオニサイファームでは農業×クリエイティブで盛り上げていきたいと考えていますが、お二方は「クリエイティブ」と聞いてどのようなイメージを持ちますか。

會原:
創造って最初に浮かびますね。

岡田:
最先端とかですかね。

——JAさんのクリエイティブさってなんですか。

會原:
うーん(笑) JAは伝統を重んじる風潮が強いと思うんですけど、逆に伝統を守り貫いていけばクリエイティブになっていくんじゃないかなって考えますね。

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つくばの農業がより盛り上がるためには、JAさんの力も必要だなって思えました。お忙しい中インタビューに答えていただきありがとうございました。

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